高齢者におけるビタミンDサプリメントと25-ヒドロキシビタミンD濃度

著者: HamiltonJ C, MacLennanW J

原題: Vitamin D supplements and 25-hydroxy vitamin D concentrations in the elderly.

概要

高齢者の研究では、1日500IUのビタミンDを摂取すると、2か月後に、特に初期のレベルが低い患者で、25-ヒドロキシビタミンD（25-OHD）のレベルが有意に上昇することがわかった。1日に2,000IUまで用量を増やしても、25-OHDのレベルはわずかに上昇しただけだった。この研究は、ほとんどの高齢者では、1日に500IUのビタミンDで十分な25-OHDのレベルを維持でき、これにより骨軟化症を防ぐことができる可能性を示唆している。しかし、これらの所見を確認するためには、より大規模な研究が必要である。

論文詳細　

原文の要約 :

Serial 25-hydroxy vitamin D (25-OHD) concentrations were measured in long-stay geriatric patients treated with vitamin D. Comparison between a treatment and a control group showed that a daily dose of 500 IU vitamin D produced a significant increase in 25-OHD levels by two months. The supplement had...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

高齢者におけるビタミンDサプリメントと25-ヒドロキシビタミンD濃度

ビタミンDで治療された長期療養型の高齢者患者で、連続的に25-ヒドロキシビタミンD（25-OHD）濃度を測定しました。治療群と対照群の比較により、ビタミンDを1日500 IU投与すると、2か月で25-OHDレベルが有意に上昇することが示されました。初期の25-OHDレベルが低い場合、サプリメントは著しい効果を示し、高い場合はほとんど効果を示しませんでした。1日2000 IUのビタミンDを投与した被験者の25-OHDレベルは、500 IUを投与した被験者と比べてわずかに高かっただけです。したがって、ほとんどの高齢者では、1日500 IUのビタミンDを投与することで、十分な血中25-OHD濃度が得られ、高齢者の骨軟化症のほとんどを防ぐことができる可能性があります。ただし、これを確認するためには、大規模な研究が必要です。

高齢者のビタミンD不足：500IUで効果あり？

本研究は、高齢者において、ビタミンDを1日500 IU投与することで、血中ビタミンD濃度が上昇することを示しました。ただし、個人差があるため、適切なビタミンD摂取量は、医師と相談して決めることが大切です。

健康への影響と生活への応用

ビタミンDは、骨の健康に欠かせない栄養素です。高齢者は、日光に当たる時間が減ったり、皮膚のビタミンD合成能力が低下したりするため、ビタミンD不足になりやすいです。ビタミンD不足は、骨粗鬆症や骨折のリスクを高めるため、注意が必要です。適切なビタミンD摂取を心がけ、健康的な生活を送ることが大切です。

ラクダ博士の結論

砂漠のラクダは、太陽の光を浴びて、ビタミンDを合成しています。高齢者は、ラクダのように、太陽の光を浴びることが難しい場合がありますが、ビタミンDサプリメントを摂取することで、健康を維持することができます。ただし、過剰摂取は体に悪影響を及ぼす可能性があるため、医師と相談しながら、適切な量を摂取することが大切です。