全膝関節置換術における膝蓋骨の再表面化。前向き無作為化二重盲検研究

著者: BarrackR L, BertotA J, MilicicM, MyersL, WaldmanD A, WolfeM W

原題: Resurfacing of the patella in total knee arthroplasty. A prospective, randomized, double-blind study.

概要

膝の全置換術を受けた患者86人（118膝）を対象とした研究では、膝蓋骨の表面置換を、膝蓋骨の保存と比較しました。両方のグループで、膝の機能と痛みが有意に改善し、膝の総合スコア、痛みのレベル、機能、患者の満足度、膝蓋大腿関節の機能に、統計的に有意な差はありませんでした。膝蓋骨の表面置換を行わなかった患者の方が、前膝痛を経験した割合が高くなりました（13％対7％）。しかし、その差は有意ではありませんでした。表面置換を行わなかったグループの6人の患者が、前膝痛のために、その後膝蓋骨の表面置換を受けました。この研究は、両方の方法とも同等の結果が得られたと結論付けており、膝蓋骨の表面置換は、一部の症例では痛みの緩和のために2回目の手術が必要になる可能性があります。

論文詳細　

原文の要約 :

During a two-year period, eighty-nine patients who were scheduled to have a total knee arthroplasty for the treatment of degenerative osteoarthrosis were randomly assigned to one of two groups: resurfacing of the patella or retention of the patella. All patients received the same posterior cruciate-...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

膝関節置換術における膝蓋骨の再形成

膝関節置換術は、変形性膝関節症の治療において重要な役割を果たしています。しかし、膝蓋骨の再形成が術後の膝蓋大腿関節の機能にどのような影響を与えるのか、まだ明確な答えは出ていません。この研究は、膝関節置換術において膝蓋骨の再形成を行う群と行わない群を比較し、術後の臨床結果を評価したものです。著者らは、膝蓋骨の再形成を行っても行わなくても、術後の痛みや機能面での有意な差は見られなかったと結論付けています。これは、膝蓋骨の再形成は必ずしも必須ではないことを示唆しています。

膝蓋骨再形成と臨床結果の比較

本研究では、膝関節置換術を受けた86人の患者を対象に、膝蓋骨の再形成を行う群と行わない群の術後経過を比較しました。その結果、両群間に有意な差は認められませんでした。これは、膝蓋骨の再形成は必ずしも術後の膝蓋大腿関節の機能改善に必要ではないことを示唆しています。

膝蓋骨再形成と膝の痛み

膝蓋骨の再形成を行わない群では、術後に膝の前方に痛みが出現する例が13%ありました。一方、膝蓋骨の再形成を行った群では、その割合は7%でした。この差は統計的に有意ではありませんでしたが、膝蓋骨の再形成を行わない群では、術後に膝の前方に痛みが出現するリスクが高い可能性が示唆されました。

ラクダ博士の結論

この研究は、膝関節置換術において膝蓋骨の再形成は必ずしも必須ではないことを示唆しています。しかし、膝蓋骨の再形成を行わない場合、術後に膝の前方に痛みが出現するリスクがあることは留意すべきです。砂漠の旅の途中でラクダが膝を痛めた場合、膝蓋骨の再形成を行うかどうかの判断は、ラクダの状況や痛みの程度によって慎重に検討する必要がありますね。