眼科用0.5％チモロール水溶液と0.1％チモロールハイドロゲルによる心血管への影響

著者: Hutri-KähönenN, KailaT, KuuselaT, KähönenM, NiñoJ, RopoA, TahvanainenK, TurjanmaaV, UusitaloH

原題: Cardiovascular effects of ophthalmic 0.5% timolol aqueous solution and 0.1% timolol hydrogel.

概要

チモロール水溶液（0.5％）は、仰臥位では心拍数を3 bpm低下させ、頭部を上げた傾斜位では7 bpm低下させましたが、チモロールハイドロゲル（0.1％）は心拍数に有意な影響を与えませんでした。水溶液はまた、傾斜試験中にQTcをわずかに低下させ、房室伝導を増加させたため、ハイドロゲルと比較して心臓β遮断効果がより顕著であることが示唆されました。

論文詳細　

原文の要約 :

The objective of this randomized, double-masked, cross-over study was to compare the cardiovascular effects of two glaucoma formulations, ophthalmic 0.5% timolol aqueous solution and 0.1% timolol hydrogel. Twenty-four young healthy subjects received for 2 weeks either twice daily 0.5% timolol soluti...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

点眼薬の心臓への影響: 知っておくべきこと

緑内障の治療に用いられる点眼薬、チモロールには、心臓への影響があることが知られています。本研究は、チモロールの2種類の製剤、0.5%チモロール水溶液と0.1%チモロールハイドロゲルが、心臓にどのような影響を与えるかを比較することを目的としています。研究チームは、健常な若年者を対象に、二重盲検交叉試験を実施しました。

チモロール点眼薬: 製剤によって心臓への影響が異なる

研究の結果、0.5%チモロール水溶液は、0.1%チモロールハイドロゲルと比較して、心臓への影響が強いことがわかりました。0.5%チモロール水溶液は、心拍数を低下させ、QTc時間や房室伝導時間をわずかに増加させる効果が見られました。一方、0.1%チモロールハイドロゲルでは、心臓への有意な影響は認められませんでした。これらの結果から、チモロール点眼薬を使用する際には、製剤の種類によって心臓への影響が異なる可能性があることがわかります。

点眼薬と心臓: 安全に配慮した使用を

チモロール点眼薬は、緑内障の治療に有効な薬剤ですが、心臓への影響も無視できません。特に、心臓病のある人は、チモロール点眼薬を使用する前に医師に相談する必要があります。また、点眼薬の使用後、心臓に異変を感じた場合は、すぐに医師の診察を受けるようにしましょう。

ラクダ博士の結論

砂漠のラクダは、厳しい環境でも、自分の体の状態を常に把握しています。チモロール点眼薬は、ラクダの砂漠のような広大な知識の中に隠された秘密を明らかにする、興味深い研究対象です。今回の研究によって、点眼薬の心臓への影響について新たな知見が得られました。ラクダ博士は、点眼薬を使用する際には、心臓への影響を十分に考慮し、安全に配慮することが大切だと考えています。