悪性腫瘍による高カルシウム血症に対するビスホスホネートの系統的レビュー

著者: , BroadleyK E, EdmondsP M, PatelS, RossJ R, SaundersY

原題: Systematic review of bisphosphonates for hypercalcaemia of malignancy.

概要

ビスホスホネートは、副作用が最小限で、悪性腫瘍性高カルシウム血症（HCM）患者の70％以上で効果的である。アミノビスホスホネートは、正常なカルシウムレベルの維持に最も効果的であり、ベースラインの血清カルシウムレベルにかかわらず、高用量で投与する必要がある。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Bisphosphonates are the treatment of choice for hypercalcaemia of malignancy (HCM) but there is no consensus regarding which drug or dose should be given. We designed a systematic review to investigate the efficacy of bisphosphonates in the treatment of HCM. METHODS: We identified rando...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

悪性腫瘍による高カルシウム血症に対するビスホスホネート

悪性腫瘍による高カルシウム血症の治療では、ビスホスホネートが第一選択薬となっています。しかし、どの薬剤や投与量を使用すべきかについては、まだ統一された見解がありません。この研究は、悪性腫瘍による高カルシウム血症に対するビスホスホネートの効果を、さまざまな臨床試験の結果を分析することで明らかにしようと試みました。分析の結果、パミドロン酸は、プラセボ、ミトラマイシン、エチドロン酸（7.5mg/kg）、低用量クロドロン酸（600mg）よりも効果的であることが示されました。また、クロドロン酸とエチドロン酸はプラセボよりも効果的であり、インカドロン酸はエルカトニンよりも効果的であることもわかりました。さらに、イバンドロン酸（0.6-4mg）、アレンドロン酸（2.5-15mg）、インカドロン酸（2.5-10mg）の投与量を増加させると、効果が上昇することが示されました。

ビスホスホネートは悪性腫瘍による高カルシウム血症の有効な治療法

この研究は、ビスホスホネートが、悪性腫瘍による高カルシウム血症の有効な治療法であることを示唆しています。特に、パミドロン酸などのアミノビスホスホネートは、高用量で投与することで、カルシウム値を正常化し、維持する効果が高いことがわかりました。

悪性腫瘍による高カルシウム血症の症状と対応

悪性腫瘍による高カルシウム血症は、脱水症状、便秘、倦怠感、食欲不振などの症状を引き起こします。このような症状が出現した場合は、速やかに医師の診察を受けてください。適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

ラクダ博士の結論

悪性腫瘍による高カルシウム血症は、適切な治療によって改善が見込める病気です。この研究は、ビスホスホネートが、悪性腫瘍による高カルシウム血症の有効な治療法であることを示唆しています。特に、アミノビスホスホネートは、高用量で投与することで効果が高いことがわかりました。もし、悪性腫瘍による高カルシウム血症の症状が出現した場合は、速やかに医師の診察を受けてください。