局所コルチコステロイドに抵抗性の重症慢性手湿疹患者における経口アリトレチノイン（9-シスレチノイン酸）の有効性と安全性：無作為化二重盲検プラセボ対照多施設試験の結果

著者: Berth-JonesJ, BissonnetteR, BrownT C, CambazardF, CoenraadsP J, DiepgenT, ElsnerP, HarschM, HollóP, JemecG B E, KaszubaA, LahfaM, LyndeC W, MaaresJ, NybergF, RuzickaT, SvenssonA, VarjonenE

原題: Efficacy and safety of oral alitretinoin (9-cis retinoic acid) in patients with severe chronic hand eczema refractory to topical corticosteroids: results of a randomized, double-blind, placebo-controlled, multicentre trial.

概要

経口アリトレチノインは、標準治療に抵抗性のある重症のCHE患者における、相当数の患者のCHEのクリアを誘導する上で有効であった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Patients with severe chronic hand eczema (CHE) refractory to topical corticosteroids currently have limited treatment options suited for chronic use, and few controlled clinical studies have investigated new therapies in this setting. OBJECTIVES: To assess the efficacy and safety of ora...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

重症慢性手湿疹に対する経口アリトレチノインの効果

手湿疹は、手によくみられる皮膚の炎症です。この研究は、重症の慢性手湿疹（CHE）に対する経口アリトレチノイン（9-シスレチノイン酸）の効果と安全性を評価した、無作為化二重盲検プラセボ対照多施設試験の結果を報告しています。アリトレチノインは、従来の治療法に抵抗性のある重症のCHEに対して、効果的で安全な選択肢となる可能性があります。

アリトレチノインによるCHE症状の改善

この研究では、アリトレチノインは、プラセボに比べて、CHEの症状を有意に改善したことが示されました。アリトレチノインは、CHEの重症度を軽減し、手湿疹の症状を改善する効果が期待できます。

アリトレチノインの安全性

アリトレチノインは、一般的に安全性の高い薬剤とされています。この研究では、頭痛、粘膜症状、高脂血症、遊離チロキシンと甲状腺刺激ホルモンの低下などの副作用が報告されましたが、用量依存的なものでした。

ラクダ博士の結論

砂漠を旅するラクダにとって、手の健康は、旅を続けるためにとても大切です。手湿疹は、まるで砂漠の乾燥した環境のように、手を痛めるものです。この研究は、アリトレチノインが、重症の慢性手湿疹の治療に有効な可能性を示唆しています。砂漠のオアシスのように、アリトレチノインは、手湿疹に苦しむ人々にとって、癒しをもたらすかもしれません。