潰瘍性大腸炎の患者の寛解導入のための、2つの異なるメサラミン製剤の直接比較：二重盲検ランダム化試験

著者: HibiToshifumi, IidaMitsuo, ItoHiroaki, MatsumotoTakayuki, SasakiHidetaka, SuzukiYasuo, TakanoYuichi, YoshidaToyomitsu

原題: Direct comparison of two different mesalamine formulations for the induction of remission in patients with ulcerative colitis: a double-blind, randomized study.

概要

メサラジンのpH依存性放出製剤の高用量（4 g/日）は、軽度から中等度の活動性潰瘍性大腸炎患者において、寛解誘導に有意に有効であった。pH依存性放出製剤は、直腸炎型UC患者にも好ましい選択肢であった。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Mesalamine is the first-line drug for the treatment of ulcerative colitis (UC). We directly compared the efficacy and safety of two mesalamine formulations for the induction of remission in patients with UC. METHODS: In a multicenter, double-blind, randomized study, 229 patients with mi...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

潰瘍性大腸炎の寛解誘導における2種類のメサラミン製剤の直接比較

メサラミンは、潰瘍性大腸炎（UC）の治療における第一選択薬です。本研究では、UCの寛解誘導における2種類のメサラミン製剤の有効性と安全性を直接比較しました。

2種類のメサラミン製剤の有効性比較

この研究では、軽度から中等度の活動性UC患者229人を対象に、pH依存性放出製剤2.4g/日（pH-2.4g）または3.6g/日（pH-3.6g）をそれぞれ66人と65人が、時間依存性放出製剤2.25g/日（Time-2.25g）を65人が、プラセボを33人が受けました。薬剤は、8週間、1日3回投与しました。主要評価項目は、UC疾患活動性指数（UC-DAI）の低下でした。

メサラミン製剤の有効性と安全性

全解析集団（n=225）において、各群のUC-DAIの低下は、それぞれpH-2.4gで1.5、pH-3.6gで2.9、Time-2.25gで1.3、プラセボで0.3でした。これらの結果は、pH-3.6gがTime-2.25gよりも有意に優れており（P=0.003）、pH-2.4gがTime-2.25gに劣っていないことを示しています。直腸炎型のUC患者では、プラセボと比較して、pH-2.4gとpH-3.6gで有意なUC-DAIの低下が見られましたが、Time-2.25gでは見られませんでした。安全性プロファイルに差はありませんでした。

メサラミン製剤の選択

この研究は、pH依存性放出製剤の高用量の方が、軽度から中等度の活動性UC患者の寛解誘導に効果的であることを示しています。さらに、pH依存性放出製剤は、直腸炎型のUC患者では、時間依存性放出製剤よりも適していると考えられます。メサラミン製剤の選択は、まるで砂漠の旅路で、ラクダがどの種類の荷物を積むかのように、慎重な判断が必要です。医師と相談して、自分に最適なメサラミン製剤を選び、快適な生活を送るようにしましょう。

ラクダ博士の結論

この研究は、潰瘍性大腸炎の治療において、メサラミン製剤の種類によって効果が異なることを示しました。pH依存性放出製剤は、時間依存性放出製剤よりも効果的である可能性があります。メサラミン製剤の選択は、まるで砂漠の旅路で、ラクダがどの種類の荷物を積むかのように、慎重な判断が必要です。医師と相談して、自分に最適なメサラミン製剤を選び、快適な生活を送るようにしましょう。