健康なボランティアにおける、エソメプラゾールの投与量とタイミングが、24時間、日中、および夜間の酸抑制に与える影響

著者: Bokelund SinghS, NagyP, RöhssK, SagarM, Wilder-SmithC

原題: The effects of dose and timing of esomeprazole administration on 24-h, daytime and night-time acid inhibition in healthy volunteers.

概要

健康なボランティアを対象としたランダム化7群クロスオーバー試験で、様々なエソメプラゾール用量と投与時間のレジメンの薬力学効果を評価した。エソメプラゾール20mgを1日2回投与すると、すべての1日1回投与レジメンと比較して優れた酸抑制効果が得られた。朝食前に投与すると、他の投与時間と比較して24時間と日中の酸抑制効果が改善した。夕食前または就寝前にエソメプラゾール40mgを1日1回投与すると、夜間の酸抑制効果が改善した。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Symptoms of gastro-oesophageal reflux disease (GERD) may persist despite daily treatment with a proton pump inhibitor (PPI). AIM: To compare the pharmacodynamic effect of various esomeprazole dosage and timing regimens in healthy volunteers. METHODS: The effect of different esomeprazol...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

胃酸の抑制、エソメプラゾールの服用時間と量、どっちが効果的？

胃酸の分泌を抑える薬剤であるプロトンポンプ阻害薬（PPI）は、逆流性食道炎などの治療に広く用いられています。しかし、毎日服用していても症状が改善しない場合もあります。この論文は、エソメプラゾールというPPIの服用時間と量を変化させることで、胃酸の抑制効果がどのように変化するかを調査したものです。研究者たちは、健康なボランティアを対象に、エソメプラゾールの服用時間と量を様々なパターンで変更し、24時間、日中、夜間の胃酸抑制効果を測定しました。その結果、エソメプラゾールを1日2回服用した場合、1日1回服用した場合よりも胃酸抑制効果が優れていました。また、服用時間に関しても、朝食前に服用した場合、夕食前や就寝前に服用した場合よりも、胃酸抑制効果が高く、夜間の胃酸抑制効果は、夕食前または就寝前に服用した場合に優れていました。この論文は、エソメプラゾールの服用時間と量を調整することで、個々の患者の症状に合わせて、より効果的な治療が行える可能性を示しています。

胃酸の抑制、自分に合った方法を見つけよう！

逆流性食道炎などの症状に悩んでいる方は、エソメプラゾールの服用時間や量を調整することで、より効果的に症状を改善できる可能性があります。この論文の結果を参考に、医師と相談しながら、自分に合った服用方法を見つけて、快適な生活を送れるようにしましょう。

逆流性食道炎、食事にも気を配ろう！

逆流性食道炎の症状を改善するためには、薬物療法だけでなく、食事療法も大切です。脂肪分の多い食事や、柑橘系の果物、アルコールなどは、胃酸の分泌を促進するため、控えましょう。また、食事の後はすぐに横にならないようにするなど、生活習慣にも気を配ることが重要です。

ラクダ博士の結論

エソメプラゾールの服用時間と量を調整することで、胃酸抑制効果が変化することが分かりました。砂漠のラクダも、水分の摂取量やタイミングを調整することで、厳しい環境を生き抜いています。胃酸の抑制も、個々の症状に合わせて、適切な方法を見つけることが大切です。この研究結果を参考に、医師と相談しながら、自分に合った服用方法を見つけて、快適な生活を取り戻しましょう！