HER2陰性の転移性乳がんの、広範囲にわたって事前に治療を受けた患者の、アファチニブの有効性と安全性を評価する、第II相試験

著者: AwadaAhmad, BeckmannMatthias W, Besse-HammerTatiana, CanonJean Luc, De GrèveJacques, DirixLuc, FaschingPeter A, FleischerFrank, GottschalkNina, HarbeckNadia, HarterPhilipp, JonatWalter, NevenPatrick, PiccartMartine, PossingerKurt, SchmidtMarcus, SchulerMartin, SchütteJochen, Uttenreuther-FischerMartina, WindSven

原題: A phase II trial to assess efficacy and safety of afatinib in extensively pretreated patients with HER2-negative metastatic breast cancer.

概要

ErbBタンパク質ファミリーを標的とする薬物であるアファチニブは、HER2陰性の転移性乳がんの治療において、限定的な有効性を示した。第II相試験では、完全奏効または部分奏効を達成した患者はいなかった。中央値無増悪生存期間は8週間未満であった。最も一般的な副作用は、胃腸関連と皮膚関連のものであったが、一般的に症状緩和と用量調整で管理可能であった。

論文詳細　

原文の要約 :

Afatinib (BIBW 2992) is an ErbB-family blocker that irreversibly inhibits signaling from all relevant ErbB-family dimers. Afatinib has demonstrated preclinical activity in human epidermal growth factor receptor HER2 (ErbB2)-positive and triple-negative xenograft models of breast cancer, and clinical...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

HER2陰性乳がん治療の新たな挑戦！アファチニブの有効性と安全性を探る

HER2陰性乳がんは、乳がんの中でも、治療が難しいタイプの1つです。本研究では、アファチニブという新しい薬剤の、HER2陰性乳がんに対する有効性と安全性を評価しました。アファチニブは、様々なタイプの乳がんの動物モデルで効果を示しており、第一相試験でも臨床的な効果が示されています。

本研究では、HER2陰性乳がんの患者さんに対して、アファチニブを投与しました。その結果、アファチニブは、HER2陰性乳がんの患者さんに対して、有効性と安全性は限定的であることが示されました。アファチニブは、皮膚や消化器系の副作用がみられましたが、これらの副作用は、症状に応じて適切な治療を行うことで、管理可能でした。