[潰瘍性大腸炎の選択的（予定的）外科的治療の現状。系統的レビュー]

著者: BiondoSebastiano, FraccalvieriDomenico, GoldaThomas, Kreisler MorenoEsther, Millán ScheidingMonica, Rodriguez MorantaFrancisco

原題: [Current status of elective surgical treatment of ulcerative colitis. A systematic review].

概要

潰瘍性大腸炎（UC）は、薬物で管理できるが、この病気の約25～40％の人は最終的に手術が必要になる。最も一般的な手術は、回腸貯留部肛門吻合術付きの修復的直腸切除術であり、これは、結腸と直腸を切除し、小腸から貯留部を作成する手術である。この手術は、生活の質を改善することを目的としているが、不妊、永続的な人工肛門（廃棄物用の袋）、貯留部関連の合併症によるさらなる手術の必要性など、潜在的なリスクを伴う複雑な手術である。医師と患者は、手術に関する決定を下す前に、すべての選択肢と潜在的なリスクを慎重に検討する必要がある。

論文詳細　

原文の要約 :

Despite recent advances in the medical treatment of ulcerative colitis (UC), approximately 25-40% of patients will need surgery during their disease. The aim of elective surgical treatment of UC is to remove the colon/and rectum with minimal postoperative morbidity, and to offer a good long-term qua...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

潰瘍性大腸炎の手術治療：現状と課題

潰瘍性大腸炎（UC）の薬物治療は進歩していますが、約25～40％の患者は生涯のうちに手術が必要になります。UCの手術治療の目標は、術後の合併症を最小限に抑え、大腸・直腸を切除し、良好な長期的な生活の質を提供することです。UCの手術治療にはいくつかの方法がありますが、現在最も多く行われているのは、回腸貯留肛門吻合術による修復性プロクトコレクトミーです。術者は患者ともに、技術的に難しい手術に伴うリスクや、不妊、永続的なストーマ、貯留嚢に関する合併症のために複数回の手術が必要になる可能性などの術後合併症を認識しておく必要があります。それぞれの外科的技術とその適応症、合併症、長期的なリスクとベネフィットを正確に理解することで、患者に最適な手術法を提供することができます。PubMed、MEDLINE、EMBASEで、2012年4月までのあらゆる種類の文献を検索しました。クローン病、不定型大腸炎、その他の形式の大腸炎に関する論文は、レビューから除外しました。抄録をレビューし、関連性の高い論文を特定しました。MeSHワードは、「潰瘍性大腸炎」、「手術」、「適応症」、「選択的手術」、「大腸切除」、「プロクトコレクトミー」、「腹腔鏡」、「合併症」、「転帰」、「結果」、「生活の質」として使用されました。このレビューには、104本の論文が含まれていました。

潰瘍性大腸炎の手術、最適な選択とは？

この研究は、潰瘍性大腸炎の手術治療に関する最新の知見をまとめたものです。手術法の選択には、患者の状態や病状によって様々な選択肢があります。砂漠の旅では、ラクダの体力や荷物の量によって、歩く道を選ぶように、患者さんの状況に合わせて適切な手術法を選択することが重要です。

ラクダ博士の結論

潰瘍性大腸炎の手術治療は、患者さんの生活の質を大きく左右する重要な決断です。この研究は、様々な手術法とそのリスク、ベネフィットについて詳しく解説しており、患者さんと医師が協力して最適な治療法を選択する上で役立ちます。ラクダ博士は、患者さんが安心して治療を受けられるよう、医師と患者がしっかりと話し合って、最善の選択ができることを願っています。