全股関節置換術および全膝置換術におけるトランスアミンの局所投与に関する系統的レビューおよびメタ分析

著者: AlshrydaS, BlenkinsoppJ, HaddadF S, MasonJ M, SardaP, SukeikM

原題: A systematic review and meta-analysis of the topical administration of tranexamic acid in total hip and knee replacement.

概要

この系統的レビューとメタ分析では、全膝置換術と全股関節置換術後の出血量と輸血の必要性の軽減における局所トランスアミナーゼ酸（TXA）の有効性と安全性を評価しました。局所TXAは、プラセボと比較して、輸血率を有意に低下させることがわかりました。血栓塞栓症の増加はありませんでした。このレビューは、局所TXAが、輸血の必要性を軽減するための有効かつ安全な方法であり、静脈内投与よりも優れている可能性を示唆しています。

論文詳細　

原文の要約 :

Intravenous tranexamic acid (TXA) has been shown to be effective in reducing blood loss and the need for transfusion after joint replacement. Recently, there has been interest in applying it topically before the closure of surgical wounds. This has the advantages of ease of application, maximum conc...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

全人工股関節置換術および人工膝関節置換術におけるトラネキサム酸の局所投与の系統的レビューとメタ分析

静脈内トラネキサム酸（TXA）は、関節置換術後の出血量と輸血の必要性を減らす効果があるとされています。最近、手術創閉鎖前に局所投与する関心が集まっています。これは、投与が容易で、出血部位に最大濃度が得られ、全身吸収が最小限に抑えられるため、副作用の可能性に関する懸念を軽減できる利点があります。

本研究は、局所TXAが出血量と輸血率に及ぼす影響を調査した、14件のランダム化比較試験（人工膝関節置換術11件、人工股関節置換術2件、両方1件）の系統的レビューとメタ分析を実施しました。局所TXAは、輸血率を有意に減少させました（人工膝関節置換術：リスク比（RR）4.51、95%信頼区間（CI）：3.02～6.72、p<0.001（9試験、I(2)=0%）、人工股関節置換術：RR 2.56、95%CI：1.32～4.97、p=0.004（1試験））。局所TXAによる血栓塞栓症の発生率は、プラセボ群と同様でした。局所TXAと静脈内TXAのプラセボ対照試験を間接的に比較すると、局所投与は静脈内投与よりも優れていることが示されています。結論として、局所TXAは、全人工股関節置換術および人工膝関節置換術後の輸血の必要性を減らすための効果的で安全な方法です。局所投与の最適な用量を見つけるためには、さらなる研究が必要です。

トラネキサム酸の局所投与

トラネキサム酸は、砂漠の渇きを癒すオアシスのようなものです。局所投与は、オアシスの水を直接飲むようなものです。局所投与は、全身への負担が少なく、効果的であるため、将来の治療法として期待されます。

ラクダ博士の結論

ラクダ博士は、砂漠の旅は、常に危険と隣り合わせだと考えています。手術も、砂漠の旅のようなものです。出血は、旅の途中で遭遇する困難です。トラネキサム酸は、砂漠の旅を安全にするための、大切なアイテムです。局所投与は、さらに安全で効果的な方法です。ラクダ博士は、この研究が、手術後の回復をよりスムーズにするために、役立つことを願っています。