再発小細胞肺がんに対するトポテカン：1347人の患者の系統的レビューとメタ分析

著者: HoritaNobuyuki, InoueMiyo, KanekoTakeshi, KudoMakoto, NagaiKenjiro, NagakuraHideyuki, NakashimaKentaro, SatoTakashi, ShibataYuji, ShinkaiMasaharu, TashiroKen, TsukaharaToshinori, UshioRyota, WatanabeHiroki, YamamotoMasaki

原題: Topotecan for Relapsed Small-cell Lung Cancer: Systematic Review and Meta-Analysis of 1347 Patients.

概要

本研究では、再発性小細胞肺癌（SCLC）の2次化学療法としてのトポテカンの使用に関する14件の記事をレビューした。結果は、トポテカンは、感受性再発SCLCの有望な治療法となる可能性があるが、難治性再発SCLCにはあまり効果がないことを示した。最も一般的な有害事象は、好中球減少症、血小板減少症、貧血などの血液学的であった。

論文詳細　

原文の要約 :

Topotecan is the most reliable chemotherapy regimen for relapsed small-cell lung carcinoma (SCLC). The efficacy and adverse effects of topotecan as reported by previous studies varied greatly. The inclusion criterion was a prospective study that was able to provide data for 6-month over-all survival...掲載元で要旨全文を確認する

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再発小細胞肺癌に対するトポテカン：メタ分析によるエビデンスの統合

トポテカンは、再発小細胞肺癌（SCLC）に対する最も信頼性の高い化学療法レジメンです。しかし、これまでの研究では、トポテカンの有効性と副作用に大きなばらつきが見られました。本研究では、SCLCの2次化学療法として、単剤トポテカンを使用した前向き研究14件（患者数1347人）を対象に、6か月生存率、1年生存率、客観的奏効率、副作用に関するデータをメタ分析しました。

再発小細胞肺癌に対するトポテカン：奏効率と生存期間

メタ分析の結果、トポテカンは、感受性再発SCLCでは、6か月生存率が57％（95％CI：50-64％）、1年生存率が27％（95％CI：22-32％）、奏効率が17％（95％CI：11-23％）と良好な成績を示しました。一方、抵抗性再発SCLCでは、6か月生存率が37％（95％CI：28-46％）、1年生存率が9％（95％CI：5-13％）、奏効率が5％（95％CI：1-8％）と、感受性再発SCLCと比較して有意に低い成績でした。

トポテカン：再発小細胞肺癌治療における選択肢

トポテカンは、感受性再発SCLCに対する有効な治療選択肢となる可能性がありますが、抵抗性再発SCLCでは奏効率が低く、生存期間も短いことが示されました。そのため、トポテカンをSCLC治療に用いる際には、患者個々の状態を考慮し、適切な治療法を選択することが重要です。副作用としては、グレードIII/IVの好中球減少症が69％（95％CI：58-80％）、血小板減少症が41％（95％CI：34-48％）、貧血が24％（95％CI：17-30％）と、血液学的副作用が主なものでした。

ラクダ博士の結論

再発SCLCは、治療が困難な病気です。トポテカンは、感受性再発SCLCに対しては有効な選択肢となる可能性がありますが、抵抗性再発SCLCでは効果が限定的です。トポテカンをSCLC治療に用いる際には、患者個々の状態を考慮し、慎重に治療計画を立てることが重要です。ラクダ博士は、この研究がSCLCの治療法の開発に貢献することを願っています。