広場恐怖症の有無にかかわらず、パニック障害に対する認知行動療法（CBT）の相対的な非反応者のための第二段階治療 - 継続的なCBT対SSRI：ランダム化比較試験

著者: BarlowDavid H, FarchioneTodd J, GallagherMatthew W, GormanJack M, PayneLaura A, ShearM Katherine, WhiteKamila S, WoodsScott W

原題: SECOND-STAGE TREATMENTS FOR RELATIVE NONRESPONDERS TO COGNITIVE BEHAVIORAL THERAPY (CBT) FOR PANIC DISORDER WITH OR WITHOUT AGORAPHOBIA-CONTINUED CBT VERSUS SSRI: A RANDOMIZED CONTROLLED TRIAL.

概要

認知行動療法（CBT）と薬物療法は、パニック障害の短期治療に効果的ですが、CBTに完全に反応しない人に対するその有効性についてはあまりわかっていません。本研究では、パニック障害の初期CBTに完全に反応しなかった人において、選択的セロトニン再取り込み阻害薬（SSRI）と継続的なCBTの有効性を比較しました。SSRI群の参加者は、CBTを続けた群と比較して、3か月後のパニック障害症状が有意に低くなりました。これは、CBTに完全に反応しない人にとって、SSRIに切り替えることが有益である可能性を示唆しています。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Cognitive behavioral therapy (CBT) and pharmacotherapy are efficacious for the short-term treatment of panic disorder. Less is known about the efficacy of these therapies for individuals who do not respond fully to short-term CBT. METHOD: The current trial is a second-step stratified ra...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

パニック障害の治療における、認知行動療法（CBT）への抵抗性に対する第二段階治療：CBT継続 vs SSRI：ランダム化比較試験

パニック障害の治療において、認知行動療法（CBT）と薬物療法は短期的には効果的であることが知られています。しかし、短期間のCBTに十分に応答しない人々にこれらの治療がどの程度効果的なのかは明らかではありません。本研究は、パニック障害に対する初期のCBTコースに抵抗性があると分類された個体群において、2つの治療条件（選択的セロトニン再取り込み阻害薬[SSRI]；パロキセチンまたはシタロプラム；n=34）とCBTの継続（n=24）を比較した、第二段階の層別化ランダム化デザイン試験です。参加者は3ヶ月の治療にランダム化され、その後9ヶ月間追跡されました。3ヶ月後に治療に応答した参加者のみが、12ヶ月間のフォローアップまで治療を継続しました。データ分析は、最初の3ヶ月の治療におけるパニック障害症状と反応状態の達成に焦点を当てました。最終的なフォローアップデータは記述的に提示されています。

SSRIはCBT継続よりもパニック障害症状の改善効果が高い

SSRI群は、3ヶ月後ではCBT継続群に比べてパニック障害症状が有意に低かったことが明らかになりました。この結果は、併存する重度のうつ病を持つ個人を除外した場合や、意図的に治療を受けたすべてのサンプルを分析した場合でも同様でした。9ヶ月の自然経過的なフォローアップ中に群間差は消滅しましたが、両群とも有意な脱落と非研究療法の使用がありました。

パニック障害に苦しむ方にとって、薬物療法も選択肢の一つになる

これらのデータは、初期のCBTコースに十分に応答できなかった場合、SSRIに切り替えるとパニック障害症状がより改善することを示唆しています。今後の研究では、反応を示した抵抗性患者の治療中止後の再発についてさらに調査する必要があります。

ラクダ博士の結論

パニック障害の治療は、まるで砂漠を歩くようなもの。最初はラクダに乗ったように快適なCBTで進むんだけど、途中で足が疲れてしまう人もいるんだよね。そんな時は、SSRIという強力なラクダに乗り換えることで、目的地にたどり着きやすくなるんだって！でも、ラクダから降りたらまた疲れちゃうかもしれないから、その後も注意が必要なんだ！