慢性腰痛患者のための、D-シクロセリンの有効性と安全性を評価する、ランダム化プラセボ対照パイロット試験

著者: HerrmannKristi, KaushalGagan, SchnitzerThomas J, TorbeySouraya, Vania ApkarianA, YeastedRenita

原題: A randomized placebo-controlled pilot study of the efficacy and safety of D-cycloserine in people with chronic back pain.

概要

41人の参加者を対象とした慢性腰痛に対するD-シクロセリンのパイロット試験では、D-シクロセリン群はプラセボ群と比較して、疼痛軽減傾向が見られた。統計的に有意ではなかったものの、効果量は臨床的に有意であり、さらなる研究が必要であることを示唆している。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: Few effective pharmacological treatment options exist for chronic back pain, the leading cause of disability in the US, and all are associated with significant adverse effects. OBJECTIVE: To determine the efficacy and safety of D-cycloserine, a partial agonist to the N-methyl-D-aspartat...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

慢性腰痛の新しい治療法？D-シクロセリンの可能性

慢性腰痛は、多くの人を悩ませる病気です。本研究は、D-シクロセリンという薬剤が、慢性腰痛の治療に効果があるかどうかを検討したものです。D-シクロセリンは、もともと結核の治療薬として開発された薬剤ですが、近年では、慢性腰痛の治療にも効果があるのではないかと期待されています。

D-シクロセリンは慢性腰痛に効果があるのか？

本研究の結果、D-シクロセリンは、慢性腰痛の痛みの軽減に効果がある可能性が示唆されました。D-シクロセリンを服用した患者は、プラセボを服用した患者に比べて、痛みが軽減した傾向がみられました。しかし、この効果は統計的に有意なものではありませんでした。

慢性腰痛の治療におけるD-シクロセリンの役割

D-シクロセリンは、慢性腰痛の治療薬として、さらなる研究が必要となります。今回の研究結果では、D-シクロセリンが慢性腰痛に効果がある可能性が示唆されましたが、統計的に有意なものではありませんでした。しかし、D-シクロセリンは、安全性の高い薬剤であり、副作用も少ないことから、慢性腰痛の治療薬としての可能性は十分にあります。

ラクダ博士の結論

慢性腰痛は、まるで砂漠を歩く旅人が、重い荷物を背負って歩くように、辛いものです。D-シクロセリンは、その荷物を軽くしてくれる、魔法の薬のようなものかもしれません。しかし、まだ研究段階であり、砂漠の道は長く、険しい道のりです。さらなる研究によって、D-シクロセリンが慢性腰痛の治療に有効な薬剤となることを期待しましょう！