保存的治療後の子宮内膜症の治療におけるダナゾールと高用量メドロキシプロゲステロン酢酸エステルのプラセボ対照比較

著者: KauppilaA, RönnbergL, TelimaaS

原題: Placebo-controlled comparison of danazol and high-dose medroxyprogesterone acetate in the treatment of endometriosis after conservative surgery.

概要

本研究では、手術後の進行期内膜症の患者60人を対象に、ダナゾール、酢酸メドロキシプロゲステロン（MPA）、プラセボの有効性を比較した。ダナゾールと高用量のMPAのどちらも、プラセボと比較して、骨盤痛を有意に軽減し、両者の間で有効性に差はなかった。どちらの治療法も、6か月後に、内膜症の病変を小さくした。ダナゾールは、不正出血、体重増加、にきびを引き起こしたが、MPAは不正出血のみを引き起こした。本研究は、手術後の高用量のMPAまたはダナゾールによる治療は、進行期の内膜症に有益であると結論付けている。

論文詳細　

原文の要約 :

To evaluate the clinical value of postoperative hormone therapy in endometriosis, 60 patients with advanced disease were randomized to receive in a double-blind study danazol (200 mg, 3 times daily), medroxyprogesterone acetate (MPA) (100 mg daily) or placebo post-operatively for 6 months. Treatment...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

保存的手術後の子宮内膜症治療におけるダナゾールと高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩のプラセボ対照比較

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所に発生する病気です。本研究は、保存的手術を受けた子宮内膜症患者に対して、ダナゾール、高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩、プラセボの3つの治療法を比較したものです。その結果、ダナゾールと高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩は、プラセボと比べて骨盤痛の軽減に有効であることがわかりました。また、ダナゾールと高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩は、子宮内膜症の病変を縮小させる効果も認められました。ただし、ダナゾールは、高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩と比べて、突破出血、体重増加、ニキビなどの副作用が起こりやすいため、慎重に使用する必要があります。

子宮内膜症の治療にダナゾールと高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩が有効

この研究では、ダナゾールと高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩が、子宮内膜症の治療に有効であることがわかりました。特に、骨盤痛の軽減と子宮内膜症の病変の縮小に効果が期待できます。しかし、ダナゾールは副作用のリスクがあるため、医師の指示に従って慎重に使用する必要があります。

子宮内膜症の治療、自分に合った方法を選びましょう

子宮内膜症の治療には、様々な方法があります。この研究で示されたように、ダナゾールや高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩などの薬剤が有効な選択肢となりますが、副作用のリスクや自身の症状などを考慮して、医師と相談しながら適切な治療法を選択することが重要です。

ラクダ博士の結論

子宮内膜症は、女性に多い病気です。ラクダは女性ではありませんが、この研究は砂漠の環境で暮らすラクダのメスが子宮内膜症にならないか、という疑問を投げかけてくれます。子宮内膜症の治療には、様々な方法がありますが、ダナゾールや高用量メドロキシプロゲステロン酢酸塩などの薬剤は有効な選択肢となります。しかし、これらの薬剤は副作用のリスクもあるため、医師の指示に従って慎重に使用する必要があります。