論文詳細 
原文の要約 :
Carbapenemase-producing Enterobacteriaceae (CPE) are emerging multidrug-resistant bacteria responsible for invasive infections, including prosthetic joint infections (PJIs). Local administration of colistin may provide bactericidal concentrations in situ. This study evaluated the efficacy of a colis...掲載元で要旨全文を確認する
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引用元:
https://doi.org/10.1016/j.ijantimicag.2019.07.009

データ提供:米国国立医学図書館(NLM)

カルバペネマーゼ産生肺炎桿菌による人工関節感染症の治療のためのコリスチン含有セメントスペーサー

カルバペネマーゼ産生腸内細菌科(CPE)は、人工関節感染症(PJI)を含む侵襲性感染症の原因となる、出現しつつある多剤耐性菌です。コリスチンの局所投与は、in situで殺菌濃度を提供する可能性があります。本研究では、CPE-PJIのウサギモデルにおける、コリスチン含有セメントスペーサー単独および全身抗生物質との併用による有効性を評価しました。in vitroで、40 gのポリメチルメタクリレートセメントに3 MIUのコリスチメートナトリウム(CMS)を浸出させたものを調べました。in vivoでは、5 × 108 CFUのKPC産生肺炎桿菌(コリスチンとメロペネムのMICはそれぞれ1 mg/Lと4 mg/L)を、人工膝関節の近くに注射しました。7日後に、外科的デブリドマンと人工関節除去を実施し、ウサギを6つの治療群(各群11〜13匹)に割り当てました:薬剤を含まないスペーサー、コリスチン含有スペーサー、コリスチン筋肉内(i.m.)、コリスチンi.m. + コリスチン含有スペーサー、コリスチンi.m. + メロペネム皮下(s.c.)、およびコリスチンi.m. + メロペネムs.c. + コリスチン含有スペーサー。全身治療は、ヒトの薬物動態を目標とした用量で投与し、7日後にウサギを安楽死させて、感染した骨の細菌数を評価しました。in vitroでは、CMSの浸出量は少なく(24時間で<0.1%)でしたが、局所濃度は≥20 mg/L(MICの20倍以上)に達しました。in vivoでは、メロペネムの有無にかかわらず、局所および全身のコリスチンを組み合わせた投与が、対照群(P ≤ 0.05)に比べて、生存細菌数と無菌骨を示したウサギの割合において有意に優れており、コリスチン耐性株の出現は見られませんでした。このCPE-PJIモデルでは、全身抗生物質と組み合わせたコリスチン含有セメントスペーサーが最も効果的な投与法でした。[論文の引用]

コリスチン含有セメントスペーサーの有効性

この研究は、コリスチン含有セメントスペーサーが、多剤耐性菌であるカルバペネマーゼ産生腸内細菌科による人工関節感染症の治療に有効であることを示唆しています。コリスチン含有セメントスペーサーは、感染部位に高濃度の抗生物質を局所的に投与することで、感染症の治療効果を高める可能性があります。[論文の引用]

多剤耐性菌感染症に対する新たな治療戦略

多剤耐性菌は、医療現場における大きな脅威となっています。この研究は、多剤耐性菌による感染症の治療に、新たな戦略を提供する可能性があります。[論文の引用]

ラクダ博士の結論

多剤耐性菌は、砂漠のように厳しい環境で生き延びる、強敵です。しかし、コリスチン含有セメントスペーサーは、その砂漠に水を供給するオアシスのような存在かもしれません!多剤耐性菌感染症の治療に、新たな希望をもたらす可能性を秘めていると言えるでしょう!

日付 :
  1. 登録日 2020-01-09
  2. 改訂日 2020-01-09
詳細情報 :

Pubmed ID

31319190

DOI(デジタルオブジェクト識別子)

10.1016/j.ijantimicag.2019.07.009

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