慢性活動性B型肝炎に対するリンパ芽球性インターフェロンの無作為化比較試験

著者: AlexanderG, AndersonM G, HarrisonT J, Murray-LyonI M, ZuckermanA J

原題: Randomised controlled trial of lymphoblastoid interferon for chronic active hepatitis B.

概要

本研究は、慢性B型肝炎の男性30人を対象に、インターフェロン治療の有効性を調査した。患者は、インターフェロンを受けるか、治療を受けないかのいずれかに、無作為に割り当てられた。インターフェロン治療は、28日間毎日投与された。すべての患者が疲労や風邪のような症状などの一時的な副作用を経験したが、インターフェロンは治療中にB型肝炎ウイルスを効果的に抑制した。しかし、この効果は一時的なものであり、1年後、治療群と治療を受けていない群のウイルスマーカーに有意な差は見られなかった。本研究は、この毎日のインターフェロンレジメンは、3か月間、週3回インターフェロンを使用した他の治療法よりも効果が低かったという結論を出している。

論文詳細　

原文の要約 :

Thirty male patients (27 homosexual) with biopsy proven chronic active hepatitis B were randomised to receive lymphoblastoid interferon (Wellferon) or no treatment. All patients were HBeAg positive and had continuing viral replication. Patients receiving treatment were given a single daily intramusc...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

慢性活動性B型肝炎に対するリンパ芽球性インターフェロンのランダム化比較試験

この研究は、生検で確認された慢性活動性B型肝炎を持つ30人の男性患者（うち27人は同性愛者）を対象に、リンパ芽球性インターフェロン（Wellferon）の治療効果を評価したランダム化比較試験です。[この論文は、慢性活動性B型肝炎に対するリンパ芽球性インターフェロンの有効性を検証したランダム化比較試験の結果について報告しています。] 治療群には、2.5 MU/m2から開始して最大7.5 MU/m2/日に達するインターフェロンを28日間、毎日1回筋肉内注射しました。

インターフェロン治療の効果：一時的な抑制

インターフェロン治療中は、すべての患者でB型肝炎ウイルスの複製が抑制されましたが、その効果は治療期間中に限られていました。1年後には、2つの患者群間にウイルスマーカーに大きな差は見られませんでした。[論文によると、インターフェロン治療はB型肝炎ウイルスの複製を一時的に抑制しましたが、長期的な効果は見られませんでした。] この治療法は、他の施設で最近報告されている3週間ごと3ヶ月のレジメンよりも効果が低いようです。