さまざまな疾患修飾療法を受けている多発性硬化症患者におけるmRNA COVID-19ワクチンの免疫原性と安全性

著者: BiancoAssunta, CaponeFioravante, CiciaAlessandra, CorteseAntonio, CrucianiAlessandro, De ArcangelisValeria, De GiglioLaura, Di LazzaroVincenzo, FerraroElisabetta, LucchiniMatteo, MirabellaMassimiliano, MotoleseFrancesco, RossiMariagrazia, SancettaBiagio

原題: Immunogenicity and safety of mRNA COVID-19 vaccines in people with multiple sclerosis treated with different disease-modifying therapies.

概要

本研究は、さまざまな疾患修飾療法（DMT）を受けている多発性硬化症（MS）患者におけるmRNA COVID-19ワクチンの安全性と免疫原性を調査しています。本研究では、ワクチン接種は安全で忍容性も良好であり、ほとんどの患者で測定可能な体液性反応が認められたことが判明しました。ただし、オクレリズマブまたはフィンゴリモッドで治療を受けている患者では、免疫応答が低下しました。本研究は、これらのDMTを服用している患者では、ワクチン接種後の抗体レベルのモニタリングが有益になる可能性を示唆しています。

論文詳細　

原文の要約 :

The potential impact of disease-modifying therapies (DMTs) for multiple sclerosis (MS) on COVID-19 vaccination is poorly understood. According to recent observations, the humoral immune response could be impaired in patients treated with ocrelizumab or fingolimod. Our study evaluated the immunogenic...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

多発性硬化症患者におけるmRNA COVID-19ワクチンの効果と安全性

多発性硬化症（MS）は、砂漠の蜃気楼のように、原因不明の難病です。そのため、MS治療に用いられる疾患修飾療法（DMT）が、COVID-19ワクチンに対する免疫応答にどのような影響を与えるかは、大きな謎でした。本研究は、様々なDMTを用いて治療中のMS患者に対するmRNA COVID-19ワクチンの免疫原性と安全性を評価しました。その結果、ワクチン接種はMS患者にとって安全であり、ほとんどの患者で免疫応答が確認されました。しかし、一部のDMTでは、免疫応答が弱くなる可能性があることもわかりました。

COVID-19ワクチンは多発性硬化症患者にとって安全

本研究では、様々なDMTを用いて治療中のMS患者140人を対象に、mRNA COVID-19ワクチンの免疫原性と安全性を評価しました。その結果、ワクチン接種はMS患者にとって安全であることが確認されました。ほとんどの患者はワクチンに対して免疫応答を示し、重篤な副作用は報告されませんでした。まるで、砂漠の旅で、ワクチンは旅の安全を確保する羅針盤のように、MS患者にとって安心できる存在となっています。

一部のDMTは免疫応答を弱める可能性

ただし、オクレリズマブやフィンゴリモドなどのDMTを使用している患者では、ワクチンに対する免疫応答が弱くなる可能性があることもわかりました。これは、これらのDMTが免疫システムを抑制する作用を持つためと考えられます。まるで、砂漠の旅で、強い砂嵐に遭遇すると、羅針盤の針が狂うように、DMTは、ワクチンの効果を弱める可能性があるのです。

ラクダ博士の結論

COVID-19ワクチンは、多発性硬化症患者にとって安全であり、推奨されるべきです。しかし、一部のDMTは、ワクチンに対する免疫応答を弱める可能性があるため、注意が必要です。ラクダ博士は、砂漠の旅には、常に危険が潜んでいるように、MS患者の治療においても、ワクチンとDMTの相互作用に注意深く留意する必要があると考えています。