正中胸骨切開を伴う心臓手術後の患者制御鎮痛：モルヒネと比較したヒドロモルホンの利点なし

著者: AlbartMaximilian, IhmsenHarald, JeleazcovChristian, JustPatrick, MünchsmeierMichael, SchüttlerJürgen, SengerAnne-Sophie, WehrfritzAndreas

原題: Patient-Controlled Analgesia After Cardiac Surgery With Median Sternotomy: No Advantages of Hydromorphone When Compared to Morphine.

概要

心臓手術後の疼痛治療のために、患者管理式鎮痛法（PCA）で投与されたヒドロモルフォンとモルヒネは、心臓手術後の疼痛治療のために、中胸骨切開で投与された場合、鎮痛効果と安全性に有意な差は認められなかった。

論文詳細　

原文の要約 :

OBJECTIVES: To compare the efficacy, safety, and side effects of hydromorphone and morphine administered as patient-controlled analgesia (PCA) for postoperative pain therapy after cardiac surgery with median sternotomy. DESIGN: A retrospective analysis of data from 2 prospective, single-blinded, ra...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

心臓手術後の痛み管理：ヒドロモルホンとモルヒネの比較

心臓手術を受けた患者さんの術後痛は、回復を遅らせ、QOLを低下させる原因となります。この研究では、心臓手術後の術後痛管理において、患者制御式鎮痛法（PCA）を用いて、ヒドロモルホンとモルヒネの有効性と安全性を比較しました。その結果、ヒドロモルホン群とモルヒネ群では、術後痛の程度や副作用に有意な差は見られませんでした。また、ヒドロモルホンとモルヒネの投与量を比較したところ、モルヒネの投与量はヒドロモルホンの約5.7倍でした。

心臓手術後の痛み管理：モルヒネが優勢？

この研究では、心臓手術後の術後痛管理において、ヒドロモルホンとモルヒネの有効性に有意な差は見られませんでした。しかし、モルヒネの投与量がヒドロモルホンの約5.7倍であったことから、モルヒネの方が、同等の鎮痛効果を得るために、より多くの量が必要であることが示唆されます。

心臓手術後の注意点

心臓手術後には、術後痛だけでなく、様々な合併症のリスクがあります。そのため、手術後には、医師の指示に従い、適切な治療と管理を受けることが大切です。

ラクダ博士の結論

心臓手術は、ラクダが砂漠を横断するような、体への大きな負担を伴うものです。術後痛は、砂漠の猛暑のような苦痛ですが、モルヒネやヒドロモルホンは、その苦痛を和らげるオアシスのような存在です。この研究は、モルヒネとヒドロモルホンがどちらも有効な鎮痛薬であることを示唆していますが、ラクダ博士は、術後痛の管理には、医師の指示に従うことが重要だと考えています。