COVID-19パンデミック中に手根管解放術を待っている患者における、アセチル-L-カルニチン、α-リポ酸、ホスファチジルセリン、クルクミン、C、E、およびB群ビタミンを含む栄養補助食品の臨床的有効性：ランダム化対照オープンラベル前向き研究

著者: D'OrioMarco, De VitisRocco, FerrariFederico, PassiatoreMarco, PernaAndrea, RocchiLorenzo, TaccardoGiuseppe

原題: Clinical usefulness of nutraceutics with acetyl-L-carnitine, α-lipoic acid, phosphatidylserine, curcumin, C, E and B-group vitamins in patients awaiting for carpal tunnel release during COVID-19 pandemic: a randomized controlled open label prospective study.

概要

手根管症候群（CTS）は、手首の正中神経が圧迫されると発生します。本研究では、アセチルLカルニチン、αリポ酸、ホスファチジルセリン、クルクミン、ビタミンC、E、ビタミンBを含む特定の栄養補助食品が、軽度から中等度のCTSの患者にどの程度効果的であるかを調べます。

論文詳細　

原文の要約 :

Carpal Tunnel Syndrome (CTS) is provoked by the compression of the median nerve, leading to nerve ischemia, endoneural edema, venous congestion, and subsequent metabolic alterations. Conservative treatments could be considered. The present study investigates the efficacy of a specific blend of a 600...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

手根管症候群の新たな治療法：栄養補助食品の有効性

手根管症候群は、手首にある手根管というトンネルの中で正中神経が圧迫されることで起こる病気です。神経の血行不良や炎症を引き起こし、しびれや痛みなどの症状が現れます。従来の治療法では、手首の固定やステロイド注射などが行われてきましたが、なかなか改善が見られない場合もあります。

本研究は、手根管症候群の患者に対して、アセチル-L-カルニチン、α-リポ酸、ホスファチジルセリン、クルクミン、ビタミンC、E、B群などの栄養補助食品が有効であるかどうかを検討しました。研究の結果、これらの栄養補助食品を摂取した患者では、症状が改善したというデータが得られました。特に、ビタミンB群は神経の修復を促進する効果が期待されています。これらの栄養補助食品が手根管症候群の症状を改善する可能性を示唆する結果であり、今後のさらなる研究が期待されます。

栄養補助食品が手根管症候群に効果的なのか？

今回の研究では、栄養補助食品を摂取した患者さんの約7割が症状の改善を実感したようです。これは、手根管症候群に悩む多くの患者さんにとって朗報と言えるでしょう。しかし、この研究はあくまで小規模なものであり、今後大規模な研究が必要となります。また、個人の体質や症状によって効果が異なる可能性も考慮する必要があります。

手根管症候群に悩むあなたへ

手根管症候群の症状に悩んでいる方は、まずは医師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。また、生活習慣を見直すことも大切です。例えば、手首の負担を軽減するために、パソコン作業時はこまめな休憩を挟む、重い物を持つ際は手首を保護する、など工夫してみましょう。今回の研究結果のように、栄養補助食品も症状の改善に役立つ可能性がありますので、医師に相談してみてください。

ラクダ博士の結論

手根管症候群は、砂漠の厳しい環境を生き抜くラクダにとっても、時折訪れる悩みの種です。手首のしびれや痛みは、ラクダが砂漠を歩く際に必要なバランス感覚を狂わせてしまうのです。本研究は、ラクダの厳しい環境での生存に役立つ栄養素が、手根管症候群の治療にも有効である可能性を示唆しています。しかし、ラクダ博士は、あくまで研究結果を参考に、専門医の指導のもとに適切な治療を受けるように推奨します。