日本の行政上の請求データを使用して、転移性大腸癌におけるトリフルリジン/チピラシルとベバシズマブの現実世界のエビデンス

著者: KagawaY, KunitomiY, NakashimaM, OkudeR, ShinozakiE, ToneT

原題: Real-world evidence of trifluridine/tipiracil plus bevacizumab in metastatic colorectal cancer using an administrative claims database in Japan.

概要

このリアルワールド研究は、難治性転移性大腸癌（mCRC）に対するトリフルリジン/チピラシル（FTD/TPI）とベバシズマブ（BEV）の併用療法の有効性と安全性を評価した。本研究は、この併用療法をFTD/TPIまたはレゴラフェニブ単剤療法と比較し、リアルワールドにおける臨床的転帰に関する貴重な知見を提供した。

論文詳細　

原文の要約 :

Trifluridine/tipiracil (FTD/TPI) and regorafenib (REG) are standard therapies for refractory metastatic colorectal cancer (mCRC). No results of large real-world data directly comparing FTD/TPI + bevacizumab (BEV) with FTD/TPI or REG monotherapy have been reported. We evaluated the efficacy and safet...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

転移性大腸がんに対するトリフルリジン/チピラシルとベバシズマブ併用療法の実臨床データ

転移性大腸がんは、治療が難しいがんの一つです。トリフルリジン/チピラシル（FTD/TPI）とレゴラフェニブ（REG）は、転移性大腸がんの標準治療薬として用いられています。しかし、FTD/TPIとベバシズマブ（BEV）を併用した治療法については、実臨床データが不足していました。そこで、本研究では、日本の医療機関における診療報酬請求データを用いて、FTD/TPIとBEVを併用した治療法の効果と安全性を評価しました。

FTD/TPIとBEVを併用した治療法は、有効性と安全性が確認された

日本の診療報酬請求データの分析の結果、FTD/TPIとBEVを併用した治療法は、有効性と安全性が確認されました。この併用療法は、FTD/TPI単独療法やREG単独療法と比較して、有効性が同等かそれ以上である可能性が示唆されました。

FTD/TPIとBEVを併用した治療法は、転移性大腸がんの新たな治療選択肢となる可能性がある

FTD/TPIとBEVを併用した治療法は、転移性大腸がんの新たな治療選択肢となる可能性があります。ただし、本研究は、診療報酬請求データに基づいた研究であり、臨床試験とは異なる点に留意する必要があります。

ラクダ博士の結論

日本の医療機関における診療報酬請求データの分析の結果、FTD/TPIとBEVを併用した治療法は、有効性と安全性が確認されました。この併用療法は、転移性大腸がんの新たな治療選択肢となる可能性があります。しかし、本研究は、診療報酬請求データに基づいた研究であり、臨床試験とは異なる点に留意する必要があります。