眼科用チモロールの力学と動態

著者: AffrimeM B, CookT, EidelsonB, LowenthalD T, OnestiG, ShirkJ, TobertJ A

原題: Dynamics and kinetics of ophthalmic timolol.

概要

チモロール点眼薬は、薬物の蓄積を引き起こすことなく、眼圧を効果的に低下させました。

論文詳細　

原文の要約 :

Timolol is a beta adrenergic antagonist in 0.25% or 0.5% eyedrop solution for glaucoma. In a double-blind crossover study in healthy males we measured systemic beta blockade, intraocular pressure, and timolol kinetics after the first and ninth 12-hourly dose of a 0.5% ophthalmic solution. Timolol op...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

眼科用チモロールの動態と薬物動態

チモロールは、緑内障に対する0.25％または0.5％の点眼液として使用されるベータ遮断薬です。健常男性を対象とした二重盲検クロスオーバー試験で、0.5％眼科用溶液の初回および9回目の12時間投与後の全身性ベータ遮断、眼圧、チモロールの薬物動態を測定しました。チモロール眼科用薬とプラセボはそれぞれ、涙と溢れ出しによる通常の薬物損失を防ぐための予防措置を講じて（高用量）、および特別な予防措置を講じずに（標準治療用量）、各眼に2滴ずつ投与しました。薬剤投与後70分および255分での運動性頻脈は、両用量レベルで低くなりました。運動後1秒間強制呼気量（FEV1）は影響を受けませんでした。薬剤投与後3時間および8時間での眼圧は、両用量レベルで低くなりました。チモロールは尿中に一貫して存在しましたが、ほとんどの血漿サンプルでは検出されませんでした。動的効果は、9回目の投与後よりも初回投与後で高くはなく、尿排泄データは薬物蓄積の証拠を示しませんでした。

眼科用チモロールは全身への影響は限定的

この研究では、眼科用チモロールの全身への影響は限定的であることが示されました。チモロールは眼に投与された後、尿中に排泄されることが確認されましたが、血漿中ではほとんど検出されませんでした。また、チモロールの投与回数が経っても、薬物の蓄積は認められませんでした。

眼科用チモロールの安全性

眼科用チモロールは、全身への影響が限定的であるため、安全性の高い薬剤と考えられます。しかし、副作用が出ることがありますので、医師の指示に従って使用することが重要です。

ラクダ博士の結論

眼科用チモロールは、砂漠のオアシスのような存在です。緑内障によって砂漠のような視界になったとしても、チモロールは視界をクリアにしてくれます。しかし、チモロールは、砂漠の風のように、全身に影響を与える可能性もあります。そのため、チモロールを使用する際には、医師の指示をよく聞き、安全に使用するようにしましょう。