認知行動療法への補助療法としての催眠療法：メタ分析

著者: KirschI, MontgomeryG, SapirsteinG

原題: Hypnosis as an adjunct to cognitive-behavioral psychotherapy: a meta-analysis.

概要

認知行動療法（CBT）と催眠療法を組み合わせたCBTを比較した18件の研究のレビューでは、催眠療法を追加することで、治療の転帰が有意に改善したことがわかった。催眠療法を併用したCBTを受けた患者は、CBTのみを受けた患者の少なくとも70%以上で、改善が見られた。この利点は、肥満の治療で特に顕著であり、CBTのみを受けた患者と異なり、治療終了後も体重が減り続けた。これらの知見は、催眠療法は、特に長期的な体重管理において、CBTの効果を大幅に高める可能性があることを示唆している。

論文詳細　

原文の要約 :

A meta-analysis was performed on 18 studies in which a cognitive-behavioral therapy was compared with the same therapy supplemented by hypnosis. The results indicated that the addition of hypnosis substantially enhanced treatment outcome, so that the average client receiving cognitive-behavioral hyp...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

催眠療法と認知行動療法の融合: 効果的な組み合わせ？

催眠療法は、認知行動療法の助けになるのでしょうか？この研究では、18件の研究をメタ分析することで、その謎に迫りました。催眠療法を認知行動療法に加えることで、治療効果が大幅に向上することが示されました。催眠療法を受けた患者さんの多くは、催眠療法を受けなかった患者さんと比べて、より良い結果を得ることができたのです。

催眠療法の効果: 特に肥満治療に期待！

特に、催眠療法は肥満の治療に効果的であることがわかりました。催眠療法を受けた患者さんは、治療後も体重が減り続ける傾向が見られた一方で、催眠療法を受けなかった患者さんは、治療が終了すると体重が元に戻ってしまう傾向があったのです。これは、催眠療法が、体重を減らすだけでなく、その減量効果を維持する効果も期待できることを示唆しています。

催眠療法: 心身に良い影響をもたらす可能性

催眠療法は、心身に良い影響をもたらす可能性があります。ストレスの軽減や集中力の向上、そして睡眠の質の改善など、様々な効果が期待されています。催眠療法は、単なる精神的なテクニックではなく、私たちの心身の状態をより良くする可能性を秘めていると言えるでしょう。

ラクダ博士の結論

催眠療法は、認知行動療法の効果を高める可能性のある有望な治療法であることが示唆されました。特に、肥満治療においては、従来の治療法よりも効果的である可能性があり、今後の研究が期待されます。催眠療法は、心身に良い影響をもたらす可能性があり、様々な分野で活用される可能性を秘めていると言えるでしょう。砂漠を歩くラクダのように、ゆっくりとですが着実に、心身に良い影響をもたらしてくれる存在かもしれませんね。