プロトンポンプ阻害剤であるランソプラゾールが、プラズグレルの薬物動態と薬力学に与える影響

著者: BrandtJohn T, FaridNagy A, LiYing G, PayneChristopher D, SalazarDaniel E, SmallDavid S, WeerakkodyGovinda J, WintersKenneth J

原題: Effects of the proton pump inhibitor lansoprazole on the pharmacokinetics and pharmacodynamics of prasugrel and clopidogrel.

概要

胸焼けの治療に使用されるランソプラゾールは、血栓予防薬であるプラグレルの有効性に影響を与えません。しかし、ランソプラゾールは、血栓予防薬であるクロピドグレルをわずかに効果的に低下させる可能性があります。

論文詳細　

原文の要約 :

Prasugrel and clopidogrel, thienopyridine prodrugs, are each metabolized to an active metabolite that inhibits the platelet P2Y(12) ADP receptor. In this open-label, 4-period crossover study, the effects of the proton pump inhibitor lansoprazole on the pharmacokinetics and pharmacodynamics of prasug...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

プロトンポンプ阻害薬ランソプラゾールが、抗血小板薬プラグレルとクロピドグレルに与える影響

プラグレルとクロピドグレルは、心臓病や脳卒中のリスクを減らすために使用される抗血小板薬です。プロトンポンプ阻害薬ランソプラゾールは、胃酸の分泌を抑えるために使用されます。この研究では、ランソプラゾールがプラグレルとクロピドグレルに与える影響を調査しました。

薬物相互作用：注意が必要な組み合わせ

この研究では、ランソプラゾールがプラグレルの活性代謝物の血中濃度を低下させることがわかりました。しかし、プラグレルの抗血小板作用には影響を与えませんでした。一方、ランソプラゾールは、クロピドグレルの活性代謝物の血中濃度には影響を与えなかったものの、クロピドグレルの抗血小板作用を弱める可能性がありました。この研究は、ランソプラゾールとプラグレル、クロピドグレルの併用には注意が必要であることを示唆しています。

薬物相互作用：医師に相談することが大切

複数の薬物を服用する際には、薬物相互作用のリスクを理解しておくことが大切です。この研究では、ランソプラゾールとプラグレル、クロピドグレルの併用における薬物相互作用の可能性が示されました。複数の薬物を服用している場合、医師に相談し、薬物相互作用のリスクについて確認することが重要です。

ラクダ博士の結論

薬は、砂漠のオアシスのように、私たちの健康を守る大切なものです。しかし、薬は、他の薬物と相互作用を起こし、思わぬ副作用を引き起こす可能性もあります。この研究では、ランソプラゾールとプラグレル、クロピドグレルの併用における薬物相互作用の可能性が示されました。複数の薬物を服用する際には、医師に相談し、安全に薬を服用しましょう！