ボツワナにおけるHIV感染のある成人における結核の予防的治療としての6か月間と36か月間のイソニアジド：ランダム化二重盲検プラセボ対照試験

著者: AgizewTefera B, BozemanLorna, CastroKenneth G, DavisMargarett K, KilmarxPeter H, MoetiThemba L, MoffatHoward J, MosimaneotsileBarudi, MotsamaiOaitse I, NyirendaSamba, SamandariTaraz, ShangNong, SibandaThabisa, TalbotElizabeth A, TedlaZegabriel, WellsCharles D

原題: 6-month versus 36-month isoniazid preventive treatment for tuberculosis in adults with HIV infection in Botswana: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial.

概要

36か月のイソニアジド予防は、HIV感染者において、6か月予防よりも結核の予防に効果的であり、主にツベルクリン反応陽性者に恩恵をもたらした。対照群に割り当てられた989人の参加者で発生した結核の症例は34例（3.4％）であったのに対し、イソニアジド継続群に割り当てられた1006人では20例（2.0％）であった（発生率は年間1.26％対0.72％；ハザード比0.57、95％CI 0.33-0.99、p = 0.047）。

論文詳細　

原文の要約 :

BACKGROUND: In accordance with WHO guidelines, people with HIV infection in Botswana receive daily isoniazid preventive therapy against tuberculosis without obtaining a tuberculin skin test, but duration of prophylaxis is restricted to 6 months. We aimed to assess effectiveness of extended isoniazid...掲載元で要旨全文を確認する

ラクダ博士の論文要約ブログ

HIV感染者における結核予防治療: 6か月 vs. 36か月

HIV感染者は、結核にかかりやすいことが知られています。そのため、HIV感染者には、結核予防のためのイソニアジドという薬物が投与されます。この研究では、HIV感染者に対するイソニアジドの予防治療期間を6か月と36か月で比較し、36か月間の投与が結核の発症率を抑制する効果が高いことを明らかにしました。この研究は、HIV感染者に対する結核予防治療の期間を延長することで、結核の発症を効果的に抑制できることを示唆しています。

結核予防: 長期的な対策が重要

この研究は、HIV感染者に対する結核予防治療の期間を延長することで、結核の発症を効果的に抑制できることを示唆しています。具体的には、36か月間のイソニアジド投与は、6か月間の投与と比較して、結核の発症率が有意に低くなりました。この結果は、HIV感染者に対する結核予防治療は、長期的な対策が必要であることを示しています。ただし、この研究は、参加者が少なく、長期的な追跡調査が行われていないため、今後のさらなる研究が必要です。

結核とHIV: どちらも深刻な病気

結核とHIVは、どちらも深刻な病気です。結核は、感染症であり、放置すると命に関わる可能性があります。HIVは、免疫不全を引き起こすウイルスであり、結核などの感染症にかかりやすくなります。結核とHIVは、どちらも早期発見・早期治療が重要です。定期的な検診を受け、少しでも気になることがあれば、早めに医師に相談するようにしましょう。

ラクダ博士の結論

HIV感染者に対する結核予防治療は、長期的な対策が必要であることが示唆されています。この研究は、36か月間のイソニアジド投与が、6か月間の投与と比較して、結核の発症率を有意に低くしたことを明らかにしました。しかし、今後のさらなる研究で、36か月間のイソニアジド投与の長期的な効果や安全性を検証する必要があります。